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スタッフの日々
ワタシニデキルコト
2020年10月20日

以前、ドッグランに連れて来ていた「この子、里親募集中なんです」というボストンテリア。

とても可愛らしく人懐こい女の子だったのですが、繁殖犬として使われていて声帯も切られていたようでした。片目の中には白い点もありました。

その預かりさんに経緯を尋ねたところ、「預かっているだけなのでよくわからないのですが、ブリーダー放棄じゃないかなと思います。」

そのボストンテリアは私の知り合いのおうちが里親となり、今はとても幸せに暮らしている(声帯が切られているのに工夫して声を出せるようにもなったのです!)のですが、その後もその預かりさんはゴールデンレトリバーだったり、ダックスやラブラドールだったりと、なぜか統一感のない純血種が次々なのでちょっと気になりだして調べてみると、ドッグ〇〇〇〇〇〇〇グという団体で、廃業(崩壊)したブリーダーからのみではなく、主にブリーダーが用済みにした子を引き取って里親を探しているのだとわかりました。

これ、全然意味が違うのです。

ブリーダー廃業(崩壊)からという場合は、ブリーダー自体がもうそれで生活をしていくことが(でき)なくなり、行き場を失った動物達を引き取ることで命を救うこととなります。そこに(基本的に。厳密にはもっと闇もありますが。それはまた。)金銭のやりとりは発生しません。

ブリーダーが「用済み」にした動物を引き取るということは、そのブリーダーはそれ以降もブリーダー業務を続けていくということで、ただ、年齢や繁殖に向いていない「いらなくなった」個体を引き取るという意味なのです。飼育にはお金がかかるので余計な動物はいらない、だから保護団体に引き取ってもらう形で厄介払いをしているだけなのです。

その中にもさらに3つのパターンがあります。

ひとつは単純に今書いた形のもの。①

もうひとつは「引き取り屋」という、ブリーダーがいらなくなった動物を「10匹で1万円ね!」などと格安で引き取ってくる業者です。もちろんその動物達を飼育していくつもりはなく、世話をせずに死なせている他、保護団体に渡したりするのです。②

そしてもうひとつは、劣悪なブリーダー(繁殖屋)の悲惨な飼育状態から動物を救いだしたい為にお金を払って「引き取らせてもらう」というものです。③

繁殖屋はそういう人達の足元をみています。だから簡単には渡してくれません。繁殖屋に媚びを売り、親しくなることで、繁殖屋はようやく「じゃあ、これとこれなら渡してあげてもいいよ」などといい、金銭を支払わせて引き取らせるのです。本当は用済みの子なのにね。

そういう繁殖屋は動物の命や生活を人間と同じ「生き物」として扱うなんて気持ちはほんのちょっぴりもありません。だから動きの取れないケージの中で繁殖の時以外が出すこともなく、最低限の餌と水だけを与え、病気になろうが足が壊死しようが気にも留めません。もっというならば、用済みの子は餓死させたり殴り殺しても構わないのです。

そういう思考回路なので、「そんなにいうならば渡してやってもいい」と考えるのですね。もちろんタダではありません。自分のモノだから。

10歳のボロボロになったゴールデンを18万、といった繁殖屋もいたそうです。

そんな環境から一刻も早く助けてあげたい、もちろん動物好きな人間ならば誰しもがそう思います。

でも。

ちょっと考えてみてください。

この①、②、③って、結局ブリーダーはなんにも困らない、むしろラッキーですよね。

そしてまた新しい動物を手に入れて繁殖させ、量販ペットショップが買い付けるようなセリに出すのです。

この①、②、③経由の保護動物を救うことは、その劣悪な環境にいる動物を減らすことにはなっていないはずです。目の前の子を救ったとしても、その数と同じ、もしくはそれ以上に辛い境遇の動物を作っていることになると思いませんか?

うーもそういう繁殖屋から量販ペットショップ「〇ー〇〇」(最近CMまでやっています。儲かっているんですね・・・)に卸された子です。

私は①、②、③のような経緯の保護動物の預かりや里親探しに協力はできません。

だって、そのブリーダー達の手伝いをすることになるのですから。

不幸な動物を増やすお手伝いですよ。そんなことできません。

この意見をいうと、「じゃあ、目の前のこの子達はどうするの?生きているんだよ、かわいそうなんだよ!それならば自分で見に行けばいい。綺麗事を並べていないで。何もしていないでしょ」といわれたりもしました。

私だって助けたいです。どの子もみんな引き出してあげたい。

私は自分で飼う動物は選びません。目の前に来た子、他人が引き取れなさそうな子がうちに来ればいいと思うからです。

そういう気持ちの人間が平気で見過ごしていると思いますか?とても辛いです。苦しいです。

でも、それじゃあ変わらないのです。潰れてくれなきゃ困るのです。元を正さないと負のループが続くだけなのです。その中で少しでもお金を稼ごうとする悪い心の人間が喜ぶだけなのです。

なんの為に私は団体を作ったのでしょうか・・・

いろんな意見の人がいます。

本音をいえば、どんな手を使ってでも今辛い生活を強いられている動物達をその環境から救ってあげたい、です。そういう手が出てくることを望んでいます。

それでも私はできません。

その代わり、そういうブリーダーを減らす為に「ワタシニデキルコト」をしていきたいと思います。

みなさん、私に力を貸してください。

ワタシニデキルコト。

一緒に。

 

 

 

 

 

 

 

 

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