2020年05月19日
日曜日に放送されていたノンフィクションはハナ動物病院の院長と愛犬花子の最期、でした。
ハナ動物病院の院長、太田先生は、大学で外科実習に使われるのが保健所から連れてきたり、実習用として飼育される犬だと知り、その外科実習を全て拒否、病気で死んだ動物の遺体を使用する「動物実験代替法」の採用を主張して大学と対立した上、実習教科を見学とレポートでクリアさせた人だそうです。
対立していた際、教授は「多くの犬の命を救う為に1匹の犠牲を」(といったような内容)といったそうですが、太田先生は「1匹の命も犠牲にしたくない」といったそうです。
それから実習の為に大学で飼育されている犬達にせめて、生きている間は幸せな時間をと有志で犬の世話をする「犬部」を作ったそうです。
花子は大学生の時に青森の保健所から引き取った子でした。
それから昨年、18歳半で花子が天国に行くまで、太田先生と一緒でした。
2011年に開業したのも、「開業すれば24時間、ずっと花子と一緒にいられるから」というのも理由のひとつだったそうです。
また、太田先生は、東日本大震災以来、地元の動物病院が次々と閉院したり、「放射能を浴びている可能性があるのに引き受けられない」と拒否され、診察を受けられない被災地の動物の為に、毎月現地に通い、診察や手術をし続けているとのことです。
やばい。かっこいい。かっこよすぎ。きゅん♡
ブレない。この人は本当にブレていない。
すごいなって思いました。
自分の立場や状況よりも動物達のことを優先しています。
これ、動物じゃなくても、出来る人って少ないですよね。
まずは自分の立場や状況を確保できた上での行動ならば出来る人はいます。
それが悪いわけではないですが、もし太田先生がそういう人だったら、外科実習をしなくてはならなかったでしょうし、大学と対立はしなかった。
今、太田先生の母校では生体実習はしていないそうです。太田先生の行動はきっと一役買ったのだと思います。
自分に厳しく、信条を曲げないことって、すごく苦しくて負けそうになることも沢山あるはず。
なんの為に?というと、それが全て、「動物の為」。
太田先生は「本来であれば、獣医師が率先して保護活動を行なうべきであるのに、現状は保護団体に甘えてる。」と番組内で話していました。
私もそう思います。
動物で食べさせてもらっているのですし、動物を救う為の国家資格を持っているのですから、全ての動物の幸せの為に、まずは獣医師が動くべきだと。
太田先生は何かのインタビューで、「不幸な命を少しでも減らす為に、地域の野良猫くらいは地域の獣医師が面倒をみるべきだと考えています。このような思いが広く浸透すればよいのですが、なかなか広がっていかないのが現状です。野良猫を捕獲して、不妊手術を施し、もとの場所に戻すことは地域の獣医師の大切な役割だと思うのですが……。事実、行政で殺処分される猫の大半が、野良猫が産んだ仔猫たちです。望まれない出産を防ぎ、殺処分される命を減らすために、我々獣医師ができる非常に重要な役割であり、地域に対する大切な社会貢献だと思います。「開業して日々の診療の傍ら、野良猫の避妊手術なんてできない」という声が多い中、私が開業したのは、実際にできる獣医師がいることを証明したいという強い思いがありました。」と答えていました。
本当ですよね。
各地域の獣医師達が尽力すれば、殺処分される猫がぐーんと減ります。
今、実家で保護しているクロエと仔猫達もある場所で保護されました。
そこは餌やりさん達がいるので、猫が沢山集まってきます。その餌やりさんは去勢・避妊手術はしないので、どんどん数が増え、定期的に保健所が仔猫を連れ去り、殺処分、という状況なのだそうです。それに憂慮していた近所の方が近くの動物病院に相談、たまたま居合わせた妹が引き受けることになった、という経緯です。
もし、その地域の動物病院がその問題に対処してくれていれば、殺処分もなくなりますし、猫が増えていくこともないわけです。
私が今保護している仔猫ご兄弟とミルクボランティアさんに託したくまきち兄弟は友人獣医師Sちゃんの紹介で、横浜の「たかつ動物病院」にて格安で診察してもらいました。
今後、保護猫が出た時も同じように診察してくれること、去勢・避妊手術も無料で行なってくれることを約束してもくれました。
たかつ病院の院長と色々と話しをしたのですが、ここの院長も本当に利益度外視。
お給料を聞いて、「えーーっ!もっと考えればいいのに!」ってびっくりしたほどです。
もし、近くの他の病院でも同じような形で保護犬猫の為に尽力してくれればこの病院の労力は少し減るでしょうし、もし、私の家の近くにも同じ考えの病院があれば、もし、クロエの猫村の近くにもそういう病院がいくつかあれば、色々な問題が緩和されるのに、と思います。
私にできること・・・何かあるはず。
たかつ病院の院長が「僕は保護動物の為の活動をしている〇〇病院の弟子で、他にも各地に弟子はいるから、そういうところに聞いてみてもいいかも」といっていたので、対応してくれる病院リストを作ることができるかも!
太田先生やたかつの院長先生みたいな獣医さんもきっといるはず!
探してみよう。考えてもらおう。