2019年05月28日
たまたまテレビをつけたら岡田准一バージョン「白い巨塔」の最終回。5夜連続だったみたい。
何度もリメイクされているのであらすじはほぼわかるのですが、それでも面白い。名作ですよね。
まー、やっぱり人間としてクズだわ、財前(主人公)。
自分の地位や名声の為にいろんな人を利用し、自分の利の為に平気で良心の他人を切り捨てる。
本人は一生懸命努力して田舎者から成り上がる。
その慢心で失敗した上、末期の癌になるのです。
が、誰よりも死にたくなくて、今まで出し抜いて人生をダメにしてしまった人達の良心に頼る。
超利己的思考な人なのだけど、周りの人達は本当に優しいのですね。
財前のせいで人生を狂わせられたくせに、手を差し伸べる。
それはきっと自分に恥ずべき自分でいたくないから。
で、当の財前は反省するどころか死ぬ間際までクズ度爆裂。
本人はクズだとはきっと全く思っていないのですね。いつも自分のことだけでいっぱいいっぱいだから。
こういうタイプの人って、なんだかんだいいつつ、一番死にたくないのですよね。
そりゃそうだ。自分のことばかり考えているくらい人生、生に執着しているのですから。
うわー、やだやだ、って思いますけれど、実はこのタイプの人間、何気に生息しているのですよね。
このタイプ同士は基本的には反発し合う(あいつ、おかしいよっていうのです、お互いに 笑)のですが、同じ目標を一緒に追っている時や利害が絡んでいる時はつるむし。
怖い・・・
思いやりがある人や利他的思考の人、優しい人達の気持ちをどんどん利用していくのです、恐らく無意識に。
利用される人達は理不尽さに腹立たしく思ったりしながらも、仕方がないなあって許しちゃう。
利用されつくして脱価値化されても、それでも許してしまうのですよね。面倒でもあるし。
それはクズ達が無意識で、他人に迷惑をかけていることに気づいていないから。
財前は他人のおかげで生きていけた人。
沢山の人を悲しませたり、苦しませたり、怒らせたり、寂しい気持ちにさせたりしながら生きてきた人。
めちゃめちゃ幸せですよね、本人は・・・