スタッフの日々
新聞
2010年11月10日
新聞を読む時間がない。
読む前に捨てるのは申し訳なくてイスの上に溜めているのですが、あまりにも高くなってしまい、とうとう読まずにさようなら。
そしてその状況に何だか落ち込んで。
ニュースはインターネットでわかるので、もう新聞をとるのをやめてしまおうかな、なんて、真剣に考えていました。
そして今朝。5分の時間がとれたので、歯を磨きながら、朝刊をパラリ。5分だからきちんとは読めないので、ザザっとめくっていきました。
目に留まったのは読者の投稿欄。投稿者は48歳の女性。
ご主人が若年性アルツハイマーで自宅介護、そこに2年前からお母さんが病気になり介護をするために同居することになったそう。仕事もやめて、2人の世話をする毎日。
お母さんは認知症にもなっているのですが、家事など、お母さんが出来ることはなるべくやってもらうようにしているのだとか。見守っている、と書いてありました。
確かに自分でやるほうが本当は早い。だけど、お母さんのためにやってもらう、、、なんて、それだけでストレスを感じてしまうこともありますよね。尊敬します。
そしてある日。お母さんにゴミだしを頼んだときのこと。家に戻ってきたお母さんが「マンションの若いお父さんが、一緒に持っていきますよ、って持っていってくれたの」と嬉しそうに話してくれ、そのお母さんの様子を見て、投稿者さんは知らない若いお父さんに感謝し、そういう日常の小さな喜びにとっても感動したと書いてありました。
「認知症の母はその若いお父さんのことは忘れてしまうでしょう」そういう風にも書いてありました。
その投稿者さんの毎日はどんなものなのだろう。精神的にも肉体的にもピンと張り詰めていないとやっていけない日々なのではないかな、と想像してしまいました。
そんな毎日のなかでも、小さな親切を幸せだなぁと感じることができる投稿者さんに朝から元気をもらえた私。
そして、若いお父さんはどうせ自分もゴミを持って降りるのだからついでに、くらいの軽い気持ち、ちょっといいことしたぞ、ほども思わなかった行動だったかもしれません。だけど、そのちょっとした「ついで」に投稿者さんもお母さんもそして私も幸せな気分にさせてもらえました。それってすごいことですよね。
こういうことは新聞でしか味わえない。
ちょっとした記事に元気や勇気をもらったり、考えるきっかけを与えられたり。テレビよりも想像することができるし、雑誌よりも視野が広く、インターネットより層が大きいので、身近じゃない情報も得られる。
やっぱり新聞、やめられないなぁ・・・
kei