スタッフの日々
迷子猫さん帰りました
2022年07月13日
先週の土曜日早朝、近所の友人から「迷い猫確保。どうしたらいい?」とLINE。
送ってきた写真をみると綺麗なアメリカンショートヘアー。
「車の下で鳴いていたからちゅ~るを見せたらすぐにやってきた。懐っこいんだよ。」
保健所や愛護センターはお休みなので、まずは警察に電話をしてみてと伝えました。
電話をした友人は「なんだか話が通じないんだよね。うちで預かっていますからといっても、猫を連れてこなければわからないから連れて来てっていうのよ。連れて来たらセンターでしょ?というと、そうです、って。じゃあ嫌だと答えたら、それではまた連絡ください、だって。」
まあ、早朝(5時台)だしね。慣れた担当の人もいないのでしょう。
「じゃあ、ケージに入れてしばらく様子をみておいて。あとは近所の動物病院に迷子の件を連絡しておくといいよ。」と伝え、
警察もあてにならないし、センターは週明けにならないとダメなので、取り急ぎ迷子チラシを作り、友人宅へ。
「チラシを保護した場所と家の前などに貼っておいてね。連絡先を出していいのかわからなかったから団体のアドレスにしたよ。」
迷子猫さんに会ってみると本当に懐っこくてものおじなし。友人宅のスタンダードプードルがちょっかいを出してもなんとも思わないみたい。
「飼い主さん、きっと探しているよね。すぐ見つかるよ」というと、友人宅の旦那さんも「週明けくらいまではうちに置いておいても構わないですから」と。
とりあえず保護場所は確保。
インスタグラムでも呼びかけ、近所の動物病院にもチラシを持っていきました。
週明け。
まだみつからないので友人がセンターに連絡をしたのですが、「3ヶ月前から遡ってもらったけれど該当しそうな子はいなかったよ。」
あらら。どうしたのかなあ。
うーん。あれだけ人慣れしていて大型犬も平気ってことは、大型犬を飼っている家族、それもひとり暮しではない家に違いない。
と考えていると、「あっ!」
友人宅のすぐ近所にある芸能人宅があるのです。そのお宅は猫、それも洋猫を複数匹飼っています。以前は大型犬のバーニーズを飼ってもいましたし、それに大家族。
きっとそうだ!
その人のインスタグラムを検索すると、ほら!
そっくりなアメショーちゃんの姿が!
その1枚を友人に送り、「似てるよねえ」というと、「似てるーーーー!」
絶対このうちだ。その子の名前もわかりました。
「聞いてみれば?チラシを投函しておいてもいいと思うし。それか、共通の友人がいるから聞いてもらおうか?」というと、
「名前呼んでも反応しないし、うちの前を毎日のように通る人なのに連絡もない。可愛がられているのかなあって思っちゃうんだよね・・・」
まあねえ。そのうちに以前いたバーニーズもほとんど世話をしないで里親に出したしねえ。
「まあ、明日くらいには聞いてみるよ 笑」
そして火曜日。
「無事、あの家に帰りましたー!」
やっぱりそうだったんだね!
どうやら、仕事を兼ねて金曜日から家族で地方ロケで不在だったらしく、お母さんが留守番に来ているそうなのです。
「あのー、猫がいなくなっていませんか?」と聞くと、「そうなんです!金曜日からいなくてそろそろ探そうと思っていたところなんです!」とお母さん。
げんなり。
5日間も経っているのに。
きっと家族は知らないんだな。
「なんだかね。変だったよ、お母さん。『よかったー!これからもし脱走したらお宅にいけばいいですねー』だって。もし違うっていわれたらうちで飼えばいいよねって話していたんだよ、家族で。」
そう思う気持ち、すごーくわかる。あんな飼い方だったもんね、バーニーズ。
ペットは飼い主を選べないです。
だからこそ、出来る限りの愛情を幸せを注いでいくのが飼い主である人間の役目なのにね。
一時の「可愛い!目が合ってしまったの。運命の出会い♡」でペットにしてしまう人間。
自分のキャパや性格を考えればきちんと飼えるかどうかはわかる気がするのですけれど。
そして、猫は猫として犬は犬として、その性質や特徴を把握した上で飼うのが人間社会で生きさせる動物への礼節だと思うのですが、擬人化している飼い主のなんと多いことか。
白犬ごんちゃんが一般譲渡にならなかったのが「背中の傷をみて、かわいそうだからと一時の同情で譲渡に手を挙げてしまうような人を避ける為」という理由なのも、センターはきっとそんな人達を沢山みているからなのだなあと思います。
命をなんだと思っているのでしょう。
動物の命を尊重する世の中に。
ワタデキの理念のひとつです。
人間と対等な命であることをみんなが当たり前のこととして思える社会に。
そうなるように言い続けて活動し続けていきたいです。