スタッフの日々
かわいそうな子がいるので助けてあげて、という人
2020年10月27日
動物保護活動をしている人のSNSをみていると、「かわいそうな子がいるので助けてください、って連絡が来るけれど、何もしないでただ、その情報をこちらに伝えてくるのは自分勝手だと思う。」と書いてあることがあります。
その通りだと思います。
私や妹のところにもそういった「救ってあげたい」情報を知らせてくれる方々からの連絡があります。娘のところにもしょっちゅうあります。
世の中には不幸な動物は沢山いるし、今救わなくっちゃ!って子も沢山います。
全部をなんとかできたらどんなにいいだろうって心から思います。
そういう連絡をしてくる人も動物が好きなんだと思います。心配でたまらないのだと思います。
気持ちはすごくわかります。
だけど、誰かに「助けてあげて!」と相談する前にまず自分でその件に関して何らかの行動はしたのかなあって思うのです。
自分なりに救出や問題解決の為に尽力し、それでも難しくて、というならばいいのです。
または、「こんな子がいるんだけど、状況を改善・解決する為に、私は何をすればいいのかな」という相談であればいくらでも、
「じゃあ、一緒に考えましょう!行動しましょう!」となります。
それをただ、助けてくれそうな人に丸投げをしちゃうのは、最初に書いた「自分勝手だと思う」ということになるよね、って思うのです。
1匹の問題を改善・解決する為には、沢山の時間や労力、そしてお金がかかるのです。
その情報を確認する為に電話やメールをしたり、ネットで探したり、その奥の情報を調べたり。実際に出向くこともあります。「裏をとる」為に何時間も費やすのです。
私は自分や娘、うちの犬猫の生活の為に仕事をしています。その合間に家事をして犬の散歩をし、犬猫の世話をし、その時々にいる預かりっ子のケアや里親探し、保護団体の人との頻繁なやりとりをしています。そのまた合間に設立した団体のサイト作成の準備や打合せ、銀行へ口座の申請に行くなどの雑用?があります。そのまた合間にアクセサリーやパラコード製品を作って動物の為に使う資金を集めようとしています。
一日24時間ってすごーく少ないです。
時間だけじゃなく頭や心も足りないです。お金だって足りないです。
多分、動物の保護等の活動をしている人の多くが私と同様な状況だと思います。
もちろん、私が団体を立ち上げたのは「動物に関わることはなんでも相談に乗りますよ!」という場所を作りたかったからというのも理由のひとつなので、そういうニーズが沢山なのもわかっています。
その為にきちんと団体にしてスポンサー等の支援や手伝ってくれる手を集めようとしているのです。
ですが、「ワタシニデキルコト」という名前には「それぞれがそれぞれのできることを考えよう、その上で一緒にできることをしていこう」という意味があり、それは丸投げではないのですね。
動物を救う(問題を解決する)為には、自分の手や時間やお金を費やす覚悟が必要です。その覚悟を持ってから、どうすればいいのか、を周りに相談するべきだと思います。
その気持ちがあれば、保護活動をしている人達も味方になって一緒に手伝ってくれるはず。
そう思います。