スタッフの日々

電子ピアノを自転車で運ぶなんて

2020年06月01日

以前、住んでいた家に置きっぱなしにしていた荷物達。

ようやくそのマンションが売れたので明け渡すことになり、雛人形やら写真やらを引き取りにいきました。

あっ、電子ピアノがあった。ウクレレもある・・・

そのままでも処分してくれることになっていましたが、生活でも仕事でもお世話になったモノ達を、まだまだ使えるのにゴミにしてしまうのってすごくバチあたりで申し訳ないよね、と思い、引き取れるものは引き取り、大きな電子ピアノはジモティというサイトに載せてみることにしました。

ジモティ。

初めて登録しましたが、すぐに問い合わせが来るものなのですね。

その日中に数人からメールがあり、日程の融通が利く人に渡すことにしました。

「脚は外せますか?」などと質問があったので、2回程現地に行き、脚を外したり、マンションのエントランスに運んだり。案外手がかかりましたが、それでも誰かに使ってもらえるのは嬉しいものです。

当日。

名前ややりとりの文章から、もしかしたら中国の方かなあと思ったら、やっぱり!

驚いたことに、自転車でやってきたのでした!

「自転車ですか?サイズや重さ、書いてあった通り、かなり大きくて重いですよ。大丈夫でしょうか?」

心配になって聞くと、後からやってきた奥さんと「話し合ってきます。」

階段の下でなにやら中国語で相談しています。

「大丈夫です。持って帰ります!」

どこから来たのですか?と聞くと、「江東区からです!」

えーーーーっ?1時間以上かかるのではないですか?

「2時間かかりました!」

・・・ピアノ、どうやって運ぶのかしら。

「大丈夫!今日は上の部分を運んで、椅子は妻が電車で持って帰ります。そして明日、脚の部分を取りにきます。」

そこまで言うならば仕方がない。

一緒に階段の下まで上(鍵盤)部分を運ぶことに。

重い、デカい、、、

サビついた自転車の荷台には魚でも入っていたような発泡スチロールの蓋部分がくくりつけられていました。

これで台の面積を増やして安定させるつもりなんだわね。

160cmはある長さを真ん中で安定させるのがまず大変で、その次はそれを荷台にくくるのが一苦労。

ピアノの蓋が開いたままつけていたので、「埃が入って音がしなくなったら大変だから、蓋をテープで留めてから縛ったほうがいいと思います」といい、ガムテープを渡すと、蓋を固定し、発泡スチロールを少し切って、ピアノとロープがずれないように間に挟んでいました。

奥さんとあーだこーだと頑張っていたので、一度部屋に戻り、娘が残していた図鑑や本などを持って来て、「もしお嬢さんが読みそうでしたらいるものだけ持っていってくださいませんか?」というと、全部を綺麗にまとめ直して、「ありがとうございます。全部いただきます。」

そして、「もう自分達で大丈夫です。長い時間ありがとうございました」というので、私がいないほうがやりやすいだろうと思い、「わかりました。脚部分はこのままエントランスに置いておくようにしますね。何かあればご連絡下さい。気を付けて」と帰りました。

すごいなー。

私ならば絶対に無理だと諦めるのに。そもそも2時間もかけて自転車で取りにこようとも考えないですし、ピアノの大きさをみたら、一度帰宅して車を手配してこようなどと考えるだろうな・・・

ちゃんと持って帰れたかしら?脚も大丈夫かしら?

気になっていると、翌夜にメールが。

「ありがとうございました。無事全部持って帰れました!」

すごーーーーい!!!

 

本当にすごいなー。

私って甘いなー。なんか反省・・・

見習おう。できないなんていわずに何でも頑張ろう。諦めたりしないで頑張ろう。

 

喝が入りましたよ。

ありがとうございました!

 

 

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