スタッフの日々

ご近所さんの猫2
2015年01月19日
先週書いたご近所さんの猫ちゃん。
私の信頼する動物病院の診断ではかなり厳しい状況のよう。
今は体力も落ちているので原因の確定はできないけれど、いくつかある可能性の病名はどれも重病。
後から獣医さんから私に電話があったのですが、その内容はこんなものでした。
病名の可能性はいくつか考えられるけど、検査をしないと確定はできない。
ただ、体力的に検査も厳しい状況ではある上、ステロイドを使ってしまったことで原因が隠れてしまっている。
2ヶ月前から体調が悪かったことを考えると、人でいえば1年前から具合が悪かったということ。
その頃に内視鏡等の検査ができていれば少なくとも病名は診断できたと思う。
だからといって、それだから治せるかどうかはわからないし結局は同じかもしれないけれど、獣医界の質の向上の為にも敢えていうならば、ステロイドを使うのは正しくないし、血液検査だけでここまで延ばすべきではなかった。飼い主も獣医をきちんと見極める目が必要だ。
どこまで飼い主さんに話すかは任せるけれど、とも。
私は飼い主の見極める目、という部分は省いて、でも、ほぼ内容は伝えました。
もし私だったら、それを聞いたら立ち直れないくらい自分を責めてしまうだろうから。
動物は死を考えて落ち込んだりはしないから、人が心地よい状態を作ってあげることが一番落ち着くはず。
そして調子の悪さを緩和してあげることも心地よさに繋がる。
すでに飼い主さんはもし・・・って思っているはず。だから、きっとこれから精一杯頑張る。自分の猫の為に。それが猫ちゃんにとって一番心地よいものになるはず。幸せなはず。
もともとこの飼い主さんは自分の2匹の猫ちゃんをとってもとっても愛していたし。それを確信もしてる。それってとってもすごいこと。幸せなこと。
飼い主さんはこの2匹の親子猫のブログを猫の言葉で書いているのだけど、その日のブログはこの猫ちゃん(という体で)書いたもので、「くねくね(飼い主さんのこと)が、おれのおでこをなでながら、いうんだ。あいしているよ、って。ながいきしろよ、って。」って。
電車の中でみていた私は涙を隠すのに必死。
「あいしてる」って、こういうことだと。
「愛してるってこういうときに使うんだよね」って本人にいいました。あなたの使い方はとても正しいと。
愛してるってとても重厚でとても大きく温かい。
あなたはとても幸せな猫だよ、カント。
その一方で、獣医さんの言葉もずしりと響きました。
最初に通っていた動物病院も、もちろん手を抜いたわけではなく、その人の考えられることはしていたのだと思います。でも、一般人の私でも2ヶ月も調子が悪いままなのはおかしいと思ったはず。他の原因はないだろうかともっと調べていたはず。これって、やっぱり獣医師のレベルや取り組み方のバラつきがすごいってこと。
獣医師は20代で開業することが多いのだとか。それもこのバラつきの大きな原因だと思うのです。
命を扱う獣医師という仕事を真摯に考え、取り組まない限り、これってなくならないと思うのです。利益を上げることはとても大事。利益がないと質のいい仕事がしづらくなると思います。
でも利益を上げることだけを考える仕事ではないと思うのです。言葉を伝えられない命を扱う職業なのだから。
飼い主ももっと賢くなるべき。
「獣医さんがこういったから」をただ信じてはダメだと思うのです。獣医だって間違えることはあるはず。おかしい?気になる?と思ったらきちんと伝えるべき。自分でもきちんと調べるべき。そして納得のいく説明や治療が受けられなければ病院を変えても構わないと思うのです。
私はどんなに信頼している病院だとしても、おかしいと思ったらきちんと伝えます。そのときの対応が気になるようだったらきっと病院を変えると思います。今のところそれはないですけれど。
だって、命を託されているのですもの、飼い主は。
そして、、、
私のやりたいことがここにあるような気がしました。
闘病で疲れたり落ち込んだ飼い主の思いを聴くこと。気になることがあればそれを病院に伝えることもできればいいし、亡くなってしまったときはその悲しみを聴くこと。
病院の中でも外でも、こんなことができれば、って思いました。
今日のお弁当。
味噌玉ご飯。
ハンバーグ。
新じゃが(インカのめざめ)のガーリック醤油ソテー。
ブロッコリーの明太高菜和え。
プチトマト。
パイナップル。