スタッフの日々

画像: 帰ってきたよ、たろ

帰ってきたよ、たろ

2013年01月28日

25日の夜、いつものようにひとりで夜の散歩に出かけたたろ。

帰ってきませんでした。

こんなに寒いのにどうしたんだろう、と心配になりつつも、3日くらい帰ってこなかったこともあったので、どこかで遊んでいるのかな、と思っていました。

でも次の日も帰ってきませんでした。

27日。朝から具合が悪く、寝込んでいた私。たろのことは気になったけれど、とにかく気持ちが悪くて熱のために背中が痛くて、結局探しにいけませんでした。

そして今日。28日。

空のたろのご飯皿をみながら、なんだかたろはもう帰ってこないような気がして、本当に嫌な胸騒ぎがして、区の清掃局に電話をしました。

「25日以降で猫の死体を収集していませんか?」

場所を話すと、我が家から一番近所の交番から26日の夜に轢かれた猫の要請があり、引き取ってきたとのこと。

特徴などはまだわからないのに、たろだ!と思いました。

すぐに交番に電話をして、様子を聞くと、「白黒の大きめな肥えた猫でした。」

やっぱりそうだ。

再度清掃局に電話をし、「26日に収容した白黒猫はうちの猫かもしれないので、まだ処分していないのであれば確認させてください。」

「実は土日をはさんだので、今日の午後に依頼している火葬業者が引き取りにくるんです。だから冷凍していますが、まだこちらにいます。確認することはできますけどね・・・」

一緒に寝込んでいた娘と慌ててタクシーで向かいました。

「ちょっとこちらで待っててください」と裏口の外で待たされました。

しばらくして大きな袋をぶら下げて係の方がやってきました。

「どうぞ」

恐る恐る中をのぞくと、後ろ足としっぽがみえました。

「たろだ」娘と声を合わせてそういいました。血だらけでした。

頭のほうにいくにつれ、さらに血が沢山ついていました。

ドキドキしながら顔をみました。

多分たろ。

特徴の鼻くそぼくろが血のせいでよくみえないし、目が飛び出てしまって元の顔じゃなくなっているけれど。だから係の方は確認させるのを一瞬ためらったんだな、と思いました。

「うちの猫です。連れて帰ります。ありがとうございました」

そういって、引き取ってきました。

家に帰って袋からだしてあげると、背中に沢山土や葉っぱがついていました。

「ああ、直前まで楽しく遊んでいたんだなあ」そんな感じでした。

突然前から車に轢かれて、きっと即死だったんじゃないかと思います。
そうであったらいいと思います。

9歳をすぎて人間の言葉が本当によくわかるようになっていたたろ。人間みたいでした。

いつも犬のとびと一緒に散歩をして、近所でもちょっとした有名猫だったたろ。

わざわざうちの前を通って「たろちゃんに会えた。癒されるわ~本当に」とみんなに愛されたたろ。

子猫のたらこがご飯を横取りしようとすると、どんなにお腹が空いていても譲ってしまうたろ。

お湯が大好きで食事の後や外から帰ってくると、「お湯をください」とお風呂の前で待っていたたろ。


あまりにも突然でどうしたらいいのかわからないけれど、とにかくうちに帰ってきました。

心配したよ、たろ。

とにかく帰ってきました。

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